都立立川国際小学校ができたこともあって、小学校受験を検討する人が増えているようです。
わが家も、「本人が望めば、中学受験させてもいいかなぁ」くらいの考えの普通の家庭ですが、小学校受験に興味を持ちました。
実際に小学校受験の世界をのぞいてみると、習い事や中学受験・高校受験と違う常識がたくさんありました!
わが家と同じく、小学校受験が身近でない方に向けて、小学校受験に興味を持った皆さんの役に立ちそうなことを書いていきます。
小学校受験は、塾(お教室)探しが難しい
小学校受験業界では、塾のことを「お教室」と呼びます。中学受験よりお教室が少ないので、探すのが大変です。
塾の情報がネットにない
受け入れ人数が多かったり、校舎数の多い大手のお教室はネット広告などを出しています。
ただ、少人数制のお教室は「紹介」や「口コミ」で生徒が集まります。そのような教室は、口コミサイトのようなところを深く掘っていくと存在を確認できたりという程度。
親族にお受験経験者がいない場合は、初めから個人の先生にアクセスするのは難しいかもしれません。
塾側が生徒を選ぶような雰囲気
小学校受験の世界になじみのない私が初めに感じたことです。もちろん、塾によって・地域によって違いがあると思いますが、お教室を3つ見学して、どこもそんな感じでした。
お教室の数が少ない、良いお教室は紹介で埋まっていくとなると、塾側が生徒を選ぶような雰囲気になるのは仕方ないのかもしれません。
「どんな子でもウェルカムです」というお教室もあるようですが、静かに座っていられない子供は断られるという噂も。
見学後も基本的に勧誘なんてありませんでした。資料請求後、向こうから勧誘の電話が来たのは1社だけでした。
こちらからお願いして入塾するわけなので、電話は基本的に保護者からかけるのです。
月謝も資料請求しないと分からないところが多いです!
塾は掛け持ちする人も多い
小学校受験では、大手塾と個人塾一つずつ利用する人も多いです。
さらに、志望校別の購入や模試などで別のお教室を利用したり、受験体操教室や受験絵画教室を利用すします。
大手塾には合格するために有利な情報があつまるので、大手塾で情報をもらい、少人数の塾で丁寧な指導を受けるような形です。
なので、各お教室の合格実績も、同じ子の合格がいくつもの教室でカウントされます。
小学校受験は、偏差値がない
小学校受験では偏差値がないので、もちろん偏差値票もありません。
倍率はランキングになっていることがありますが・・・
倍率・補欠の感覚がほかの受験と違う
倍率や初年度費用のランキングは良く目にしますが、それを見てもあまり参考になりません。
小学校受験の世界の感覚では、上位100人が合格を総どりという感じのようです。
その子たちが辞退した合格枠がどんどんめぐっていくのです。そして当然、次に優秀な層からだんだんと下に降りてくる感じなので、補欠合格の連絡も入学ギリギリまであります。
また、コネがあるひとと完全フリー(コネがない)人とで合格率も違うので、単に数字で出されている倍率が機能しません。
小学校受験は、試験日が分からない
どの学校も、数日かけて試験を行います。
試験の順番は、学校によって生まれ月順・願書到着順など様々。もともと公表されているうち、何日が実際の試験日になるか、受験票が来ないと分からないのです。
これは、お受験ビギナーの私には超ビックリでした!
併願校が決まらない
試験日が願書を出さないとわからない、ということは、試験日が重なって受験できない学校が出てきます。
当然、私立は学校によって試験の傾向が違います。ペーパー重視や運動試験の有無などなど・・・。
その学校向けの対策をしても、受験できるかどうかは「ご縁という名の運」なのです。
過去問も学校からは公表されない
試験内容は、学校から公表されません。
また、受験者が多い人気校は何日もかけて試験をするので、途中で試験内容が変わります。
本屋さんで売られている過去問は、あくまでその会社の経営するお教室が受験した子に聞き取り調査をした結果をまとめたもの。
各出版社で問題の細部が違ったりするので、面白いですよね。
本屋さんでは手に入らない試験の詳細は、各お教室で蓄積されていきます。その門外不出の情報をもらうためには、その塾に入塾する必要があるのです。
つまり、第一志望が決まっている場合は「その第一志望にたくさんの合格者を出している塾(お教室)」に入塾する方が有利です。公表されていない試験の情報が、たくさんの子の聞き取り調査から集まっているからです。
小学校受験では、ほかの受験以上に「情報が力」になる印象です。質の良い情報を得るために、みんなお金を払うのです。
小学校受験ガチ勢は、妊娠時から受験対策している
いつから受験対策をするかは、かなり幅があると感じます。
私立小を受けるか、国公立だけかでも違いますし、私立小の中でも、高倍率の難関校を受けるかどうかでも違います。
生まれ月を調整して妊娠している
前述してように、生まれ月によって試験日が違う ⇒ 併願できるパターンが違うということ。
そして生まれ月考慮がない学校では、早生まれの子供は不利。
試験日時点で生きてる歳月が短いから仕方ないですよね
なので、小学校受験で入学させたい学校が生まれる前から決まっている家庭では、出産する月を狙って逆算して妊娠しています。
コネが存在するのが普通
就職試験など「コネ入社」はいけないことのようなイメージを持つ方はいらっしゃいますか?
確かにコネがある人を合格させるために、試験結果を不正にねじ曲げるのはダメですよね。
ただ私立小学校は「コネが考慮されるのが普通のことと」受け止められています。コネがあるということは学校への理解が深いということでしょうか。
名門と言われるような小学校にコネがあるご家庭は、「妊娠がわかったら、先生にご挨拶に行く」とのこと。(実際、知人にそうしている人がいました)
もちろん、コネだけでは合格できないからここまでするわけです。コネがないから、受験できない・可能性ゼロというわけではないですよね!
「国立」だけなら、対策が直前で済む場合もことも
国公立の小学校は、試験に「抽選」があります。
受験者がすくなければ「全通」となることもありますが、一次抽選 ⇒ 試験 ⇒ さらに抽選
という学校も。
一次抽選で落ちたら、試験すら受けられないです
なので、受験者の少ない国公立だけを受ける予定の方は、塾(お教室)に通わない方もいます。年中の終わりや年長になってから、家庭で最低限の対策だけをするひともいます。
お教室に通わずに家で対策するなら、問題集代くらいで済みますね。
お金をかけても、抽選で落ちたら・・・と思うと、高額かけられませんよね。
まとめ
公立小学校出身、普通の家庭の母である私が驚いた、小学校受験の「常識」は・・
実際入塾してみると、もっと驚くことが次々とありますが、それはまた別の機会に・・・
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